文学の嗜み

文学表現全体の総合的な研究

収録語が多めの小型国語辞典、『集英社国語辞典』と『新選国語辞典』

小型国語辞典において、調べたい言葉が載っていないことを、少なくしたいなら、『集英社国語辞典』(集英社)か『新選国語辞典』(小学館)がよいだろう。

どちらも、小型国語辞典に分類される中では、収録語が多いからだ。

『集英社国語辞典 第3版』は95,000語
『新選国語辞典 第九版』は90,320語

ちなみに、『三省堂国語辞典 第七版』(三省堂)は約82,000語、『新明解国語辞典 第八版』(三省堂)は79,000語、『岩波国語辞典 第八版』(岩波書店)は約67,000語。

特色について、簡単にではあるが、それぞれを分けてご紹介する。

ただし書き手は、小型国語辞典を9冊所有しているが、この2冊は所有していない。
よって、調査した結果しか書いていない。

なぜ購入に至らなかったかは、次のような事実があるからだ。

  • 『広辞苑 第七版』(岩波書店)、『大辞林 第三版』(三省堂)、『精選版 日本国語大辞典』(小学館)という、三冊の中型国語辞典と、『漢字源 改訂第五版』(学研)という漢和辞典をもっている。
  • 『集英社国語辞典』はともかく、『新選国語辞典』に関しては、中学生にも使えるように編纂されている。

集英社国語辞典

 

『集英社国語辞典』(森岡健二・徳川宗賢・川端善明・中村明・星野晃一, 集英社)は、「国語」「漢字」「百科」という3つの要素を一冊にしていることを売りにしている。
そしてコンパクトなB6判サイズ。
第3版では、新語・カタカナ語・固有名詞(人名・地名・書名)などを大幅に追加したとのこと。

公式サイト(集英社国語辞典 第3版|集英社学芸部)に、次のような特徴を挙げている。

「慣用句・故事・ことわざの類を豊富に収録」「固有名詞は、人名・地名・書名など多数収載」「漢字字典としても使え、便利です」「助詞・助動詞についての解説はとくに充実」「関西方言などもフォロー」「図版・図表もたっぷり」

他に、次のような点も、特徴的だと感じた。

「高校全教科の主要な専門語・約16,000語を収録」
「対応する英語などの欧文・約8,000語を表示」

外来語を、原語表記を付けて積極的に入れているようだ。

実は、『集英社国語辞典』には、第二版では「縦組み」と「横組み」があった。
しかし、第3版は「縦組み」のみ。

やはり、日本人が国語辞典を買おうとするとき、「横書き」には抵抗感が生じてしまい、結局は「縦書き」を選ぶことになるのだろう。

ただ、第二版では漢数字であった版数を、第3版では算用数字にしている。

新選国語辞典(小学館)

 

『新選国語辞典』(金田一京助・佐伯梅友・大石初太郎・野村雅昭, 小学館)は、1959年に初版刊行。
歴史がある。

他の国語辞典の初版刊行年を確認したところ、『三省堂国語辞典』(三省堂)は1960年、『岩波国語辞典』(岩波書店)は1963年。

編纂者のひとりには、日本の言語学者、民族学者として広く知られる、故・金田一京助氏の名前もある。

小学館の公式サイト(新選国語辞典〔第9版・2色刷〕 | 小学館)で、本書の内容に関して確認したところ、次の一文があった。

中学生から一般社会人まで幅広い層に愛されてきました。

レビューを見ると、持ち運びしやすく、見やすいという意見が多い。

それから巻末の見返しでは、グラフを使って、日本語の分析をしている。
収録語の種類や品詞などの内訳を数値化しているのだ。

種類とは、和語・漢語・外来語・混種語のこと。

品詞については、辞書に載っている日本語のほとんどが、名詞であることなどがわかる。
一般語のうち80%が名詞で、9%が動詞。残りは、形容詞、形容動詞、副詞、造語成分、その他。
その他には、代名詞・連体詞・接続詞・感動詞・助動詞・助詞・接頭語・接尾語・あいさつ語・連語がある。

この場合の一般語とは、固有名詞・慣用句・古語・漢字字母・その他の誤り語形などを除いたもの。
一般語は、総語数90,320語のうち76,536語とのこと。