文学の嗜み

文学表現全体の総合的な研究

直木三十五賞

馳星周『少年と犬』多聞と名付けられた犬と、旅先で出会った人々の話

馳星周さんの『少年と犬』は、第163回直木賞受賞作である。連作短編として、娯楽小説誌「オール讀物」に掲載された6話からなる。多聞と名付けられた犬の旅が、ひとつの物語として完結する。

佐藤究『テスカトリポカ』直木賞・山本周五郎賞W受賞のクライムノベル

佐藤究さんの長編小説『テスカトリポカ』。直木三十五賞・山本周五郎賞W受賞作。これは17年ぶり史上2度目の快挙である。壮大な物語を完成させるために、相当の資料を読み込み、言葉で描写することに妥協しなかったことが窺える。

桜木紫乃『ホテルローヤル』父親がかつて経営し実在した施設

桜木紫乃さんの連作短編集『ホテルローヤル』。世間の常識から外れていたり、官能的だったりしますが、ほのぼのとした場面も多く、心温まる話もあります。

門井慶喜『銀河鉄道の父』父親でもある気鋭作家が描く父子の情、家族愛

門井慶喜さんの長篇小説『銀河鉄道の父』。宮沢賢治の生涯や家族についての物語が、賢治の父・宮沢政次郎の視線を通して描かれています。家族のぬくもりや父と息子の関係を描いた物語です。

島本理生『ファーストラヴ』普通の初恋ではない、歪められた記憶

島本理生さんの長篇小説『ファーストラヴ』。普通の初恋ではない、歪められた記憶。女性や弱者に対する社会の理不尽さに目を向けさせる小説でした。

辻村深月『鍵のない夢を見る』町の事件をテーマにした5篇、結論を読者に委ねる

辻村深月さんの短篇集『鍵のない夢を見る』。 町の事件を扱う5篇が収録されています。結論を出してしまわずに、読者に委ねる書き方を意識したとのこと。第147回直木賞受賞作です。

西條奈加『心淋し川』様々な事情を抱え、江戸の一角にある古びた長屋に住む人々

西條奈加さんの短編集『心淋し川』。時代小説の連作短編集であり、全六編が収められています。描かれているのは、様々な事情を抱え、江戸の一角にある古びた長屋に住む人々のこと。

三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』女性作家による男性的な男の友情物語

三浦しをんさんの『まほろ駅前多田便利軒』。第135回直木賞受賞作。女性作家による男性的な男の友情物語。

石田衣良『4TEEN』14歳のときの自分を振り返りたくなる連作短篇集

石田衣良さんの『4TEEN』は、2003年に新潮社から刊行された連作短篇集。石田衣良さんは、本書で第129回直木賞を受賞した。『小説新潮』に掲載された6篇と書下ろし2篇の8篇からなる。

白石一文『ほかならぬ人へ』若い男女の恋愛感情や葛藤などをリアルに描写

白石一文さんの『ほかならぬ人へ』は、第142回直木賞を受賞した作品。中編二作の作品集である。二作品とも、結婚適齢期の男女の、恋愛や葛藤などが、リアルな描写で描かれている。

東野圭吾『容疑者Xの献身』この世に存在することさえ知らなかった愛情表現とは

東野圭吾さんのミステリー小説『容疑者Xの献身』は、第134回直木賞を受けたほか、この年の数多くのミステリー系文学賞を受賞している。多方面から高い評価を受けた作品だ。

川越宗一『熱源』人生を全うしようとする登場人物の情熱

川越宗一さんの小説『熱源』は、2019年に文藝春秋から刊行され、第162回直木賞を受賞した作品です。樺太の地を中心に、明治から第二次世界大戦終結の頃までを生きていた人々の姿が描かれています。この物語は史実をもとにしたフィクションです。